みなさんへ
2010/03/09
我が家の最愛の息子のスコッティが、今朝2時過ぎにお月様へ旅立ちました。
前回ブログにてご報告した水曜日の時点で強制給餌を受け付けなくなっており、
先生から穏やかな最期を迎えてあげて下さいと言われ、諦めかけていましたが、
本人がしきりに水を飲みたがるのでおなかが空いてるんだなぁと思い、試しに給餌をしてみると
タフガイスコッティはまた給餌を食べ始め、昨日はなんと自分で野菜を食べ出してました。

弱いウサギが、あの状態から自力で野菜を食べるまで回復するのは、本当に奇跡的です。
病状の根本解決にはなってないので、元の元気なスコッティには戻れないってことはわかってましたが、
たとえ元気に走り回れず介護ウサギになっても、それでもずっとそばで生きててほしいって思ってたので、
昨日こうして野菜を食べてくれた時は嬉して嬉しくて、スコッティの大好物の青梗菜と小松菜を大量に購入し
洗って用意していました。

しかし昨夜から容態が急変し呼吸も弱くなり、給餌も受け付けられなくなりました。
思うに闘病2ヶ月、ついに体力の限界が来たんだと思います。
それでも野菜を少し自力で食べたりしてましたが、深夜いつものようにママと一緒のお布団に入り、
ママが寝入ったのを見計らって枕元を抜け出し、クッキーとロッキーの位牌がある下へ歩いて行き、
そこで静かに、本当に静かに息を引き取りました。
いつもは朝までママと一緒に寝るのに・・・きっと、クッキーとロッキーが一緒に迎えに来てくれたんだと思います。

スコッティの病気の根幹は、奥歯の不正咬合です。
ウサギの歯は一生伸び続けるもので、奥歯で繊維質のワラや野菜をすり合わせて砕くことにより
伸びる奥歯を研磨して生きています。
スコッティの場合、生まれつき奥歯の噛み合わせが悪く、右上顎の奥歯が研磨できずに下顎歯茎に当たり、
そこから化膿して顎の下に膿が溜まり、最期は細菌が全身へ転移したものです。
3年前に最初の症状が出て顎の下が膿でパンパンに腫れ上がり、全身麻酔で手術して顎に穴を開け、
そこから膿を放出しました。以来歯の研磨も含め、何回手術したか数え切れません。
下顎に穴が開いてるので胸と前足が常に濡れてしまい、最期はこんな風に痛々しい姿でした。
それでもスコッティはそんなことに怯むことなく、最期まで本当にタフでした。いつまでも自慢の息子です。

ウサギは自然界では捕食される側なので、元来ショックや環境の変化にとても弱い生き物です。
さらに、自分が弱ってることを周囲に悟られると狙われるので、体調が悪いことをギリギリまで
隠す習性もあります。
奥歯の噛み合わせが悪く、食べたら歯茎が痛いという時点で、多くの普通のウサギはそのままじっと食べなくなって
死んでしまいます。また、全身麻酔のショックで死んでしまう子もいます。
全身麻酔に耐えれても、麻酔明けの研磨した奥歯の違和感で食べなくなり、死んでしまう子もいます。
スコッティはそれらを何度もクリアし、さらに体に穴が開いた状態でも平気で元気に走り回り、
3年間毎日抗生物質の注射を飲み続けて、6歳まで生きてきました。
我が子ながら、なんてタフなウサギなんだろうって思います。獣医さんも常々、ウサギを超越したタフさですって
感心されてました。
それだけに、もしスコッティに奥歯の持病がなければ軽く10年は生きていたでしょう。
そう考えると、この病気が悔やまれてなりません。

スコッティを我が家へ連れて帰ってきたのはパパです。
6年前の4月15日、ママ最愛のクッキーがお月様へ旅立ちました。
ママとパパの悲嘆は深く、がらんとした部屋で毎日ふたり、クッキーの位牌の前で泣いてばかりいました。
そんなある日、パパはクッキーの面影を探して、仕事の合間に何気にペットショップへ足を運びました。
するとそこに、入荷したての4羽のミニうさぎの赤ちゃん兄妹が、ケースの中で身を寄せ合って固まってました。
・・・と、その兄妹から離れたケースの端っこで台の上に乗り、後ろ足で二本立ちしてパパに
「 なんかちょーだい ! 」
とばかりに懸命にアピールしてくるもう一羽の兄妹ウサギがいました。そう、兄妹は5羽だったんです。
アピールしたかと思うと次の瞬間には走り回り、固まってる4羽の兄妹を踏みつけ、
今度はワラを食べ、また走り回る・・・
こんな具合で、この子は全くジッとしてることがなく、何かをパパに懸命にアピールしてるように
見えました。
これがスコッティとの出会いです。

もちろんママには内緒でしたが、パパは頭の中で考えました。
もし、また次のウサギを迎えるなら、すぐに死んでしまう弱い子は困る。ママの悲しみがさらに深くなるだけだから・・・
丈夫で元気で、奥歯によいワラをよく食べる子・・・ これが条件でした。
目の前のこの子はその条件を全てクリアし、さらに前足が靴下を履いたように白くなっていて顔もかわいい。
以来パパは毎日このペットショップに通い、5日目にとうとうママに無断で連れて帰って来ました。
「 ママ、はいこれ 」
ってスコッティが入ったケースを差し出し、ママはビックリ仰天でしたが、とにかくハチャメチャ元気な
わんぱくスコッティのおかげでどんより沈んでるヒマがなくなり、ママもパパも再び笑顔を取り戻していきました。

スコッティって名前はママが決めました。
Cookieのieをぜひ入れたいってことで、Scottieになりました。
これ以降我が家の後輩たちはロッキー、ケイティと、みんな末尾にieがつくことになります。
クッキーはライフスタイルを人間に合わせるおりこうさんでしたが、スコッティは暴れん坊将軍で、夜行性の野生そのままでした。
でも、我が家に来た初日だけはさすがに心細かったのか、朝起きるとママのパジャマの中で寝ててビックリしたもんです。
以来、パパの期待通りに元気に育ったスコッティですが、唯一奥歯の噛み合わせの悪さだけが誤算でした。
でも本当に、最期の最期までよく頑張ったと思います。

今スコッティは、クッキーとロッキーの位牌の元で、静かに眠っています。
もう呼んでも抱き上げても、返事はありません。
毎朝、オヤツを求めて足元を走り回ったあのかわいいスコッティ・・・
昼間、無防備にお腹を見せてお昼寝していたお気楽スコッティ・・・
そして夜、楽しそうに何度もお布団に潜り込み、最後はいつも枕元で添い寝していた愛しいスコッティ・・・
6年間、そうやってママとパパを癒し続けてくれたスコッティは、もう二度と戻ってきません。
でも、頭で理解してても、今こうしてブログを書いてても、実はソファの下でお昼寝してるだけで、
そのうちガサガサって出てくるような気がしてなりません。
そう思っていたいパパです。

ここでスコッティは旅立ちました。この上にクッキーとロッキーの位牌があります。
思えば昨日、思い出したように野菜とリンゴとドライフルーツを食べてたのは、天国で
クッキーロッキーと走り回るための腹ごしらえをしてたのかもしれません。
もうとっくに自力で食べれる状態ではなかったスコッティですから ・・・

ケイティはこうやって動かないスコッティの方をじっと見つめています。
なんかいつもと違うって、わかるんでしょうね。
これからはひとりでお留守番になるケイティ、大丈夫かな?
長くなりましたが、明日ママとふたりでスコッティを送ってきます。
前回のブログへのたくさんの温かいコメント、ありがとうございました。
みなさんの応援があったからこそ、スコッティは水曜から今日まで頑張れたんだと思います。
この場を借りて、心よりお礼申し上げます。
そして、みなさんのワンちゃんが、いつまでも元気で暮らせますように ・・・

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