風の電話
2016/03/20
先日NHKの番組で、東北の復興の様子を紹介する映像が流れていました
その中でふと目に留まった、こちらの番組
とある丘の上にポツンと立つ、洋風の電話ボックス …

実はこの電話、電話線が繋がっていないんですが
次々と色々な人が入って来ては、受話器を手に何かを語りかけています
みな一様に淋し気に、涙ぐみながら …
この電話は 「 風の電話 」
震災で失った大切な人に語りかけるための、「 風の電話 」 …

ある日、とある一人の少年が、この 「 風の電話 」 を訪ねてやって来ました
津波でお父さんを亡くした少年は受話器を取り
「 なんで死んだんだよ~、帰って来てくれよ~ 」 って話しかけてます
今は、お母さん、妹、弟の4人家族での生活だとか …

後日この少年は家族を連れ、再びここへやって来ます
「 父さん、みんな連れて来たよ 」
妹は電話ボックスに弟と入りますが、なかなか話し出せません
そして、初めて発した言葉が
「 父さん、臭いって言ってごめんなさい … 」
この妹は、あの日からずっとお父さんの話をしなかったそうです
きっとこの事が、ずっと胸につかえていたんでしょう
涙がいっぱい溢れています
弟も何も言わず、ただ泣いていました

お母さんだって、どんなに辛くても言葉に出来ず、ずっと堪えて笑顔で
今まで苦しい毎日を過ごして来たんだと思います
容赦なく押し寄せる日々の生活の中
父さんの事を口にしたら、辛くて気持ちが持たないから
多分、みんな言わないようにしてきたのかもしれない
お母さんのその言葉で、はっと思いました

東北の皆さんは笑顔で、復興に向かって頑張っています
テレビ画面を通して拝見する限り、皆さんが笑顔で …
でも、それは・・・

あまりにも突然に多くの人命が奪われた、東日本大震災
せめて最後に一言、大切な人と話がしたかった …
そんな想いを抱えて生きてる人が、たくさんいるに違いない
そんな思いで岩手県大槌町の庭師の方が、自宅の庭に 「 メモリアルガーデン 」 を造り
そこにこの 「 風の電話ボックス 」 を置かれたそうです
会えない相手に想いを話す、心の復興 …
心に溜まった沢山の涙がここで流され、どれだけ癒されることでしょう
思いやる気持ちさえあれば、いろんな形で寄り添える …
そんな可能性と、優しさを感じた番組でした

心の復興のお手伝いが出来ればと願うケイチーに、応援のポチ


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comment
物質的な復興も必要ですが、
心の復興が伴わなければ前に進めないんだな、
専門家でなくても、いや素人だからこそ
思いつく方法ってあるんだな、と思いました。
当事者ではない私に、何ができるだろう。
本当に天国の懐かしい人々とお話が通じそうな気がしますね。
途方もない被害だったこの震災。
復興にはまだまだ遠いのが現実です。
それと原発による被害は、いつ解決するかわからないというのが、悲しいですよね。
実際私たちに何ができるかということを、これからも考えていきたいと思っています。
最初は何気に見ていただけだったので、電話ボックスがあって、誰かに電話を
かけられるようになってるんだって思ってたのですが、電話線がつながってない
電話だとしり、じっと見入ってしまいました。
よく心の復興といわれていて、阪神大震災でも20年たってもやはり、心の悲しみは
癒えることはありません。
私達には聞くことしかできないかもしれないけど、寄り添うことはできるのではと思います。
まだ、これからもっと力が必要な時に、より多くの人々が寄り添って、応援できることが
大切なのではと思います。
お父さんの代わりに自分が家族を守らないとっていう思いをいっぱいもっていたんだと
思います。そして、みんなを連れてきて天国のお父さんとお話して・・・
まだ、中学生の男の子がこんなにも頑張ってる、家族の気持ちをわかろうとしている姿、
こらえてた涙いっぱい流して、みんなで明日からまた頑張ろうって。
原発の事故が、地震、津波からの復興の足をひっぱってることがなんとも腹立たしいです。
みんなで考えることってとても大切だと思います。
願われて設置されたと知って、優しいその心に救われるなって思いました。
あまりに広い範囲でたくさんの被害があって、しかも原発の事故が重なり、どれだけ多くの
人々の心を折ってしまったんだろうと思いました。こらえる、前を向いていくしかないって、
皆さんの心をどれほどおさえてらしゃるんだろうって胸が痛くなります。
このお母さんが話したようにもたないから、たぶん、いわないようにしてきたかもって
まさにそうなんですね。本当につらいです。少しでもたくさんの人が寄り添って東北のことを
考えられたらいいなと願っています。これからがもっと支援が必要だと思います。
私達こそ、東北の皆さんに元気をもらってありがとうございます。
復興しないまま、悲しみと喪失感を抱えたまま
ずーっと生きていかなければならないのかもしれません。
それでも・・・
失ったご家族と対話ができて
心のつかえを少しずつ取り除いていけるのは
素晴らしいことです。
私はこの番組、みてないのですが、
知ることができて・・・感謝です。
ありがとうございます(*^_^*)
かかえているより、きっとこのような場所があることで
ずいぶん違うんだろうなって思いました。
私は特にこの男の子のご家族の部分がとても印象が深かったのですが、
どこかでまた、この番組を見られる機会があるといいですね。
風の電話の絵本もでているようです。
こちらこそ、ありがとうございます。
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